芝草山(1341m)

2019年4月28日日曜日

栃木県

2019年4月23日(火)    天気 晴れ


東京から東武鉄道の新しい特急【リバティ】に乗って、
野岩鉄道の中三依温泉駅まで。
降り立った駅は同じ温泉駅の鬼怒川等とは異なり、
券売機も無い無人駅で駅前もそれは静かなものでした。
駅前から正面に見える綺麗な三角形の山が今回登った芝草山です。
正面の国道で右折し、太郎温泉(休業中)の看板で左、山方面を目指します。



山肌は新緑にはまだ遠い感じで、冬から目覚めたばかりのような感じです。
東京ではすでに終わってしまった桜と水仙が迎えてくれました。

川沿いの道を進んで行き、太郎温泉の建物を過ぎると登山口が現れます。


登山道は途中まで東電の鉄塔の巡視路にもなっているので
しっかりと踏み固められ歩きやすい道です。

今回の山行で期待していた或る物を探しながら歩いていると、
小さなスミレが咲いていました。
あたりの樹々の芽吹きがまだまだの中、見つけた春です。

見つからず、まだ早かったかな~なんて思っていたら急にそれは現れてくれました。
【イワウチワ】です。
紫?薄紅?白?何とも言えない微妙な色加減の可憐な花です。
今回一番の目的を見ることが出来ました。


芝草山の看板が出て来たら右手の尾根に進みます。
巡視路はそのまま真っ直ぐ続いていますのでボンヤリして間違えないように。


痩せ気味の尾根を登って行くと、右手の斜面に
先程みた【イワウチワ】の群落がそこかしこに現れ始めました。

ひゃ~~もうテンションMAXです。(笑)


ちょうど鞍部に差し掛かった時にガサガサと音がして、良く見るとサルの群れが
横切っている最中でした。
私達に気が付いてそそくさと身を隠してしまいました。
横断のじゃまをしてしまったみたいで、ごめんなさいですね。


このコースの唯一ともいえる難所です。ロープが張られており、根も割と出ているので
手掛かりはあり、登りはさほどきつくは有りませんでしたが、
下りは滑りやすくて少し時間を取られました。
ここを過ぎれば山頂まではもうひと頑張りです。


途中、スタート地点の中三依温泉駅が良く見えました。
山の向こう側は高原山とコースに雪の残ったハンターマウンテンスキー場が見えます。

イワウチワはそこかしこで咲いていて、細い登山道の際まで在って
注意しないと踏んでしまいそうでした。

山頂近くまで来ると、まだまだそこそこに冬の名残の雪が有りました。


奥が深い山で、間もなく山頂かなと思わされる事が多かったです。
やっとのことでたどり着いた山頂は大人5,6人が休憩したらいっぱいになってしまう
ような小ささでした。
割と木立ちに囲まれていますが、芽吹きもまだな為、見通しが利いて東側と西側の
展望が広がっていました。
西側、荒海山の向こう奥会津方面はまだまだ雪をかぶっています。


東側は那須方面の山々、こちらもまだまだ雪をかぶっています。
葉が出てくるとこの展望も見えなくなりそうです。

山頂でゆっくり昼休憩を取ってから、来た道を引き返しました。


下山して、駅に戻る途中。
川の水は午後の日差しに輝いていました。
朝見た桜も、暖かい日差しに開花を増したようです。

駅前に【中三依温泉 男鹿の湯】という施設が有ってお風呂をいただけるのですが
生憎、あまり来客が無いのか土日祝日のみの営業です。
もう一軒ある蕎麦屋さんのお風呂もお休みで汗を流すことはできませんでした。
今回は事前に分かっていたことなのであまりショックは有りませんが、
温泉地に来て温泉無しはちょっと寂しかったですね。

しかしながらそれを打ち消すほどの楽しい山行でした。
そこかしこに咲きみだれる【イワウチワ】はそれはもう素晴らしくて
こんなに素晴らしいのに登山客がほとんど居ず(途中お一人お会いしただけ)
まさに穴場です。
葉も芽吹いてない為、遠望も利きましたし、実に良い時期に訪れることが出来たと
思います。
ゴールデンウィークぐらいまでは楽しめそうなのでお勧めです。


コースタイム
中三依温泉駅 9:10 → 登山口 9:49 → 山頂 11:53~12:35 → 登山口 13:53
→ 中三依温泉駅 14:30




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